ドアのノックはゆっくりと

札幌市の鍼灸院 快気堂鍼灸院白石で紡がれる物語

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理想を追求して成功する鍼灸院とは?3つの特徴〜養気院訪問記②〜

      2017/01/14

養気院で発見した3つの特徴

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▲この場所、このメンバーでポーズが取れるなんて感無量です。

初めて足を踏み入れた憧れの養気院

思っていたよりも広くて明るい感じがしました。

感動で西野カナばりに打ち震えながら、院長である栗原誠先生の案内で院内を巡ります。

医道の日本で見た建物のど真ん中をつらぬいて伸びる木、問診ルームにある膨大な蔵書、シンプルだけど木のぬくもりと心地よい空気に満たされた施術室。

養気院を見ていくうちに、私は養気院に存在するもの全てに共通する、ある特徴的な感覚に気づきました。

「この感覚はなんだろう?」と、熱心に施術室の戸棚の説明をする栗原先生の横顔を見ながら考えていると、1つの答えが突然頭に浮かんできました。

それは、養気院は栗原先生そのものだということです。

養気院には、栗原先生の持つ際だった特徴が、そのまま反映されているのだと感じました。

もちろん人間ですから、栗原先生にも様々な特徴がありますが、代表的なものを大きく分けると、次の3つに集約できると思います。

1,先例や他人の価値観に左右されない勇敢さ 2,過剰でさりげないオモテナシ 3,トキメキを必要としないDIY精神

この3つの特徴が、養気院をただの成功した治療院ではなく、卓越した存在にしているのではないでしょうか。

一般的なマーケティング手法に頼らず、医療の場として鍼灸院を成功させるために、この特徴は参考になる部分があると思います。なので、私なりにもう少し詳しく考察してみたいと思います。

1,先例や他人の価値に左右されない勇敢さ。

養気院を訪れた際、驚くのは周辺の田舎ぶりです。

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養気院の後ろには畑が広がっています。周囲に住宅は少なく、大きな建物がいくつか見えますが、ほとんどが青果関連の施設です。

駅も遠く、バス停も見当たりません。

20分ほど歩くと、それなりの住宅街とホームセンターやコンビニのある町的なものがありますが、鍼灸のニーズを考えると、とてつもなく不安になる人口規模です。

マーケティングの知識があろうがなかろうが、ここへの開院はリスクが高いことは一目で分かります。

チラシをまいたり、値下げキャンペーンをしたり、特典をつけたとしても、わざわざここに来る理由にはならない場所です。

だからこそ、困っている人に本当に必要とされる「技術」と「成果」を中心とした経営戦略に特化せざるを得なかったのだと思います。

結果として、この戦略は成功し、場所や値段や特典を超越して、予約が取れない超人気鍼灸院となっています。

広告に頼らず、本当に必要としている人が技術を求めて来院し、結果を出す。

医療を志す者としては理想の展開。

しかし、「前例では、、、」「常識的には、、、」「マーケティングの統計的には、、、」と考えていくと、絶対にできない手法です。

それらに囚われることなく、リスクをとっても、理想を実現するための最短方法を選択する勇敢さを栗原先生は持っているのだと思います。

その象徴が、畑の中にポツンと存在する養気院なのです。

2,過剰でさりげないオモテナシ

今回、養気院を訪れた私と小松田さんは、大歓迎を受けました。

大歓迎といっても、旗やノボリ、群馬名物100選の贈り物など、派手なものがあったワケではありません。

仮にそういうのがあったとしても、恐縮してしまって伸び伸びと過ごせない私達の性分です。

群馬で待っていたのは、そんな私達に気を遣わせず気持ちよく過ごしてもらうための、きめ細やかな心遣いが満載なタイプの大歓迎でした。

まず、車で東京から群馬まで栗原先生の運転で移動しました。その日、栗原先生はセミナーの講師を6時間ほど勤めたにも関わらず、深夜近くまで養気院を案内してくれた上に、ホテルまで予約してくれていて、従業員に代わってホテルの案内や使用上の説明までしてくれました。

いろいろ特殊なホテル(これについては改めてブログで書きたいと思います)だったので、とても助かった上に、非常に楽しく過ごせました。

次の日も、早朝から養気院を訪れたのですが、疲れた顔もせず、熱心にお話をしてくれる栗原先生。

ふと気づくと、私の好きな「Waltz for Debby」が院内のBGMとしてさりげなく流れていました。

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カフェに勤めた経験のある奥様の淹れてくれたコーヒーも優しい味で美味しく、出てくるタイミングもさりげないけどばっちりでした。

よく考えると、その日は診療日のはずです。予約がとりにくいはずの養気院。私達がいた午前中は患者さんの来院がほとんどありませんでした。私達のために、受付を減らして頂いたようです。

なにより、スペインで整動鍼セミナーを開くなど、多忙を極めているはずの栗原先生が、私達のためにゆっくりと時間をとって頂いているというのは、最高の贈り物だと思いました。

人付き合いが不器用なタイプが多い鍼灸師。栗原先生も決して器用なタイプではありません。

そのくせ、人の役に立ちたいという思いを誰よりも強く持っています。

結果として、人をもてなすために膨大な時間や労力を費やします。器用な人が上手に行うような、これ見よがしなオモテナシは、相手が不器用な人の場合、恐縮させてしまう可能性があるので、不器用な人は好まないし、できません。

その代わり、さりげなさに最大限の注意を払います。

ひょっとすると見過ごしてしまうようなポイントだけど、快適さには非常に重要な箇所に、過剰なこだわりで気を遣い、相手は気づかないうちに気持ちよく過ごしている。

そんな過剰でさりげないオモテナシ精神を栗原先生に感じます。

心地よさの違い

養気院もこの思想が貫かれています。

空調装置全体のバランスによる空気感の演出、必要なモノ以外は患者さんの目に入らないように工夫された絶妙な配置、眩しすぎず暗すぎず、用途ごとに組み合わせを変えて調整された照明、大きなモノから、小さな小物に至るまで、過剰でさりげないオモテナシ精神が行き届いています。

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養気院に存在するどんな些細なモノについて質問しても、想像の倍以上の説明が栗原先生から返ってきます。そんなにもこだわっているのかと驚くと同時に、それを意識させない工夫に感心します。

この過剰でさりげないオモテナシは、訪れた者に「何となく心地よい。」「初めてなのに不思議と落ち着く。」という感覚をもたらします。

これは、「この心地よさを味わうために、また来院したい」というリピートを促すためには、さりげなさ過ぎて適切な手法ではありません。マーケティング的には失格です。

しかし、「治療の妨げとなる不要な緊張をとる」という目的のためには最高です。

「心地よさ」にこだわるといっても、医療とリラクゼーションでは目的が違うので、手法も変わってくるというのを、養気院に行って改めて認識させられました。

3,トキメキを必要としないDIY精神

養気院で栗原先生とお話しさせて頂いた中で、最も心に残った話題がトキメキについての話です。

この会話は「自分はトキメキというものがよく分かりません。トキメキってなんですか?」という栗原先生の発言から始まりました。

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物心ついてから、トキメキを中心に生きてきた私。まさか、トキメキを感じない人間がいるとは。

戦慄を覚えつつ、あまりにも当たり前な感覚のため、きちんと説明するのは非常に難易度が高い質問に挑戦です。

「トキメキとは、期待とか喜びで胸が躍る状態のことだと思います。どちらかというと、期待の要素が強いです。例えば、『あの女子、自分に気がありそうだ。もし告白して付き合えたらどうしよう』と考えたときのドキドキ感とか、あるいは、『最新のiPhone手に入れたら、あんな事も出来るし、こんな事も出来るし、早く手に入れたいなぁ』と夢想しているときの胸の高鳴りとか、そういうのを言うと思います。」となんとか合格点を着けられそうな回答ができた私。

それに対して栗原先生、「それだと、やっぱり私にはわかりません。なぜなら、あれいいな!と思った次の瞬間には、どうやってそれを自分で作ろうかと考るからです。」と予想の斜め上を行く反応。

なるほど、栗原先生は手に入りそうで入らない物については夢想しないのだ、夢想する前に作り出そうと行動してしまうのだ、ということが分かりました。

即行動に応える拡張性

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これを踏まえて、養気院を眺めてみます。

養気院はヨーロピアンブロック造という特殊な製法で作られています。この製法は比較的自由に建物をレイアウトできる特徴を持っています。前例に囚われず、理想の実現に専念する栗原先生にはピッタリの製法です。

さらに、もう一つ、改築しやすいという特徴もああります。

この特長を活かし、2003年の完成の後、現在に至るまで改築が続けられています。最初は2階のなかった平屋建てでしたが、屋根裏部屋が付け足されたり、つい最近も、スタッフのクリエイティブな作業を行うための部屋としてアトリエが作られました。

完成から14年経った今でも、まるでサクラダファミリアのように、養気院は進化し続けています。

鍼灸院の改築というと、通常は「鍼灸院のあそこがああなったらいいなあ、でも、柱が、、、資金が、、」などと長い時間悩み続けてやっと重い腰が上がるような感じですが、ときめく瞬間を持たない栗原先生は、すぐにでも理想の実現にとりかかります。

それに答えるのが、拡張性の高い特殊な製法でできた養気院なのです。

3つの特徴は整動鍼にも

これら3つの特徴は、整動鍼にも色濃く反映されています。

整動鍼の際だった特徴は、「一本の鍼で確実に結果が出る」ことと「痛い所から離れた箇所に施術する」ことです。

一見、既存の治療法とは一線を画す技術ですが、その成立には、活法はもちろん、経絡や古典の知識がヒントになっている部分もあります。しかし、既存の知識に囚われ過ぎては新しい発見はできません。

整動鍼は、鍼をした際に起こる体の変化を最重要視しています。純粋に体の変化を捉えるために、理論や知識が邪魔になる場合があります。先例や一般常識を熟知しつつも囚われ過ぎない勇敢さがあるからこそ、革新的な発見が生まれたのだと思います。

患者さんのために?

「患者さんのために」は医療に携わる者が必ず口にするセリフです。では、本当の「患者さんのために」なるためには、どんなものを提供すべきなのでしょうか。

豪華な装飾の内装、調度品で日常を忘れさせてあげることでしょうか?

時間を長くかけたマッサージで「やってもらった」感を満たしてあげることでしょうか?

高額な機械を使った有名人御用達の治療を提供することでしょうか?

整動鍼の治療は至ってシンプルです。鍼の数も少なく、短時間です。それで結果が出ます。

「患者さんのために」を「いち早く改善する」ことと考えた場合、非常に理想的な治療法です。

患者さんにとっては、派手なパフォーマンスも備品もないので、ちょっと拍子抜けするかも知れません。でも、結果が出ます。その結果を出すために、裏で膨大な検証と研究が行われています。

整動鍼のそういった所に「過剰でさりげないオモテナシ」精神が見られます。

トキメキと現実

「名人のように遠隔治療・鍼一本で結果が出せたらなぁ」と鍼灸師なら誰でも一度は憧れたことがあると思います。憧れにトキメキながら、古典を学んで胸躍らせたり、名人と言われる先生の勉強会に行ってその技に魅了されたり。

しかし、憧れを憧れで終わらせなかった男がいます。それが栗原先生です。理想の鍼治療を実現するために、自分で作り出してしまったのです。

それだけでもヤバいのに、栗原先生の考える理想の鍼治療にはもう一つ「誰でも再現できるのが本当の技術」という大事な要素があります。

これも、トキメキで終わらせずに、実現させてしまったのです。

整動鍼は理論も使用法もシンプルで、身につけやすくなっています。

セミナーでは、専門学校の学生が名人のような効果を完全に再現しているシーンを私は何度も目撃しています。

名人のような技術を誰でも再現できるという理想的な鍼の技術が生まれたのは、トキメキを知らない栗原先生だったからこそだと思います。

夢実現のスピード

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今回、憧れの養気院を訪れることができ、沢山の事を学びました。

自分もときめいてばかりいないで、理想の鍼灸院、治療技術を最短距離で実現していきたいと思います。

2017年5月には、夢にまで見ていた整動鍼の本セミナー札幌開催が待っています。私の想定よりも3年は早い開催です。

夢の実現が早まっているのは、栗原先生、そして整動鍼の影響かもしれません。

これからがさらに楽しみです。

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