ドアのノックはゆっくりと

札幌市の鍼灸院 快気堂鍼灸院白石で紡がれる物語

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ちょっと特殊な腰痛(息子の成長が原因)への治療。

   

人類 vs 腰痛

先週は自らの腰痛と格闘した一週間でした。

日本人が悩む疾患で、最も患者数が多いのは腰痛と言われています(第2位は肩こり)。

私が北大医学部にいた頃、総合病院である北大病院で、外来患者さんの数が最も多いのは、風邪とか腹痛ではなく腰痛だと整形外科の教授に聞きました。「しかし、そのうち原因がわかる腰痛は2割にも満たない」とも教授は言っていました。

腰痛は二足歩行を始めた人類の宿命といわれていますが、病院の検査では原因を突き止めるのが困難で治療のしようがないというのも、悩む人を増やしている大きな要因と考えられます。

統計上、8割以上の人は、病院では治らないので、自然と鍼灸院を頼る腰痛患者さんの数も多くなります。

腰痛治療は、鍼灸の得意分野であり、また、永遠のテーマでもあります。

恐竜と薫

腰痛と私

息子が生まれるまで、私は、腰痛に悩まされた記憶がありません。しかし、息子が誕生してから成長するに従って、腰痛の発生する頻度が上がってきています。

息子の体重の増加が腰痛の発生と深く関わっているかもしれません。あるいは、老化によるモノなのか(先日、41歳になりました)。

発症したのは7月18日(海の日)の深夜でした。その日は、息子を連れて、北大キャンパスを散策し、出産した知人の赤ちゃん(生後3日!!)を見せてもらいに行き、その後、北海道博物館で恐竜のロボットを見に行くという、盛りだくさんな休日を過ごしました。

DSC02102

最近にしては珍しく、息子が抱っこを何度も要求してきました。

抱っこを求められるパパとしてのうれしさから、ついつい求められるままに抱っこして歩いたのですが、それが祟ったのかもしれません。

その日の深夜、腰のあまりの痛さに、目が覚めました。どんな体制をとっても、痛みが治まらず、眠ることができません。

たまらず、セルフ鍼治療を試みました。

セルフ治療への挑戦

以前に、ブログで書きましたが、整動鍼に取り組んで以来、セルフ鍼治療が自分のブームになっています。
鍼灸師は自分に鍼治療をする? | ドアのノックはゆっくりと
今までは、腰痛が発生するたびに、鍼一本で勝利を収めてきました。発症してから、すぐに治療できるというのもありますし、原因も自分でよくわかるので、結果が出しやすいのです。今回も、余裕だろうと思っていましたが、そうはいきませんでした。

最も痛む箇所は、右の腸骨稜の上の部分と、脇腹の部分で、刺すように鋭い痛みを深いところに感じますが、時間によって痛む箇所が移動します。腰を後ろにそらし、やや右に傾けたときに一番痛みが出ます。

一博腰

こういった痛みの場合、痛む箇所に原因があることはほとんどありません。そのため、痛む箇所に直接鍼をしても、その時は鍼の鎮痛効果で楽になった気がしますが、すぐに痛みが戻ってきてしまいます。痛みを引き起こしている本当の原因を捉えないと、早期の回復にはつながりません。

整動鍼の理屈に沿って、腰痛を引き起こしている原因を探ります。しかし、ここで問題が生じます。整動鍼で腰痛を治療する場合、背骨と痛みの箇所の関係が、非常に重要な情報の一つとなります。

セルフ治療だと、この背骨の位置を正確に特定するのが難しいのです。正確な原因特定が整動鍼のキモですが、見切り発車で鍼をせざるを得ません。仕方なく、こういった腰痛に良くあるパターンと見なして、鍼をしてみました。すると、多少良くなり、「動けない」という最悪の状態は回避できるのですが、夜寝ると激痛が戻ってきてしまいます。

そんな状態が23日(土)まで続きました。この日は、予約枠を超えた来院数となり、休む暇もなく働いたため、腰が悲鳴を上げました。切羽詰まって、よせばいいのに、痛む局所に鍼をしましたが、効果は全くありませんでした。

あまりにも痛く、局所への治療でも変化がないので、尿管結石も疑いました。

東京決戦

24日(日)からは、整動鍼のセミナーを受講するため、東京へ。

ときめく40代。「整動鍼セミナー基礎臨床編」に参加してきました。 | ドアのノックはゆっくりと

 

セミナー中に痛みが増してきてしまい、呼吸も苦しくなりました。たまらず、一日目の終了後、講師の一人である竹内先生に相談したところ、快く治療を引き受けてくださいました。

以前、竹内さんに頭痛の治療をしてもらったときもそうでしたが、一本鍼をしてもらうごとに、痛みの変化がはっきりとわかりました。4本鍼をしましたが、そのうち最も変化を感じたのは、右足のふくらはぎのやや外側から膝の裏にかけての部分への刺鍼でした。

私は、息子の抱っこをするとき、決まって、左腕で息子のおしりを支え、右腕で息子の背中を押さえるスタイルになります。左足に重心が乗りますが、歩くときは、右足でバランスを調整します。その際、右ふくらはぎの外側から膝の裏にかけての部分に負担を強く感じていました。ここが、今回の腰痛の原因だったのではないかと考えられます。

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まだ、痛みは多少ありましたが、歩くのが抜群に楽になりました。ホテルまでの帰り道、思わずスキップしてしまいました。

いつも、夜寝ているときが一番痛いのですが、その日は、ホテルの不慣れなベッドにもかかわらず、前日の3割くらいの痛みしか感じませんでした。朝起きとき、追加で、股関節のねじれを調整する足のつぼに自分で鍼をしたところ、さらに痛みが減りました。

恒例の東京早朝散歩(通称:谷地散歩)も快調にこなすことができ、セミナーも集中力を切らさず受けることができました。

動きが整うと、幸せが待っている

ラジオ体操

セミナー後、札幌へ飛んで帰り、翌日は、息子と朝のラジオ体操に参加しました。腰もほとんど不安なく、目一杯ラジオ体操で汗を流しました。

今回、整動鍼の「動きを整える」という性質を強く感じました。鍼をする→動きのゆがみが調整される→動きが正常なスムーズさを取り戻す→痛みが取れる、という経過を感じることができました。いつもは、鍼をした瞬間に痛みがなくなってしまうことが多いので、新鮮な体験でした。

苦しい戦いでしたが、このような体験があると、同じような症状で来院された患者さんの気持ちを理解しやすくなりますし、経過についても、実感を持ってお話しすることもできるので、とても良い経験となりました。

記念写真を撮るとき、いつもとびっきりの笑顔で挑戦してくれるナイスガイ・竹内先生と、整動鍼の威力に感謝です。

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