札幌市の鍼灸院 快気堂鍼灸院白石で紡がれる物語

ドアのノックはゆっくりと

ジョジョ プレゼン 鍼灸

札幌鍼灸師会主催、実技講習会の講師をしました。

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思わず、「正気ですか?」

1月12日、札幌サンプラザで、札幌市鍼灸師会主催の実技講習会の講師をしてきました。
学術部長から依頼を受けた時、正直驚きました。思わず正気ですか?と言ってしまったほどです。というのも、一般向けや学生向けならばわかるのですが、実技講習会は鍼灸師会に所属する鍼灸師のためのもの。その道30年、40年やってらっしゃる大先輩ばかりです。札幌鍼灸師会は開業しないと正会員になれませんので、開業して1年8ヶ月の私は、ルーキーみたいなものです。もちろん、プロとしてみなさんの治療に当たっているわけですから、腕に自信がないわけではありません。しかし、プロ野球に例えて言うなら、もし仮に、ルーキーがホームラン王とったとして、王さんや長島さん、落合さんなんかにホームランの打ち方を教えるでしょうか?日本ハムの大谷君、すごいけど、野茂さんや桑田さんに投球術を教えるでしょうか?これはかなり精神的難易度の高いミッションです。それも、実技とは。学術発表でしたら、大学院生時代に、偉い教授様方の前で発表したり、日本病理学会全国大会で発表させていただいた経験もあります。実を言うと、プレゼンテーションには少し自信がある方です。しかし、実技となると、全くの未体験領域。それでも、「他の療法に頼ることなく、鍼灸だけで頑張って結果を出している先生にどうしてもお願いしたい」との学術部長の熱い説得により、鍼灸師魂に火がつきまして、引き受けることにしました。
実技講習会2

どんなプレゼンを目指すのか

ただでさえ、講習会などで休みの日を潰している私です。研修会準備のためにさらに家族に費やせる時間が少なくなり、奥さんや息子には迷惑をかけっぱなしで心苦しい日々でしたが、その甲斐あって、プレゼンの準備も順調にすすみました。プレゼンは、どれだけわかりやすく、楽しくできるかをテーマとしました。おなじみNatureやScienceに掲載されている鍼治療に関する医学論文も、アニメーションを多用し、「北斗の拳」に例えて説明するなど、工夫しました。治療例の説明には「ジョジョの奇妙な冒険」から引用させていただきました。
スライドも130枚以上作り、そこから厳選して80枚まで減らしました。くじけそうな時は、世界のプレゼン名人が集うTEDを見てモチベーションを上げました。とくにベンジャミン・ザンダーさんの「音楽と情熱」は、これぞ究極のプレゼンという感じで、めちゃくちゃ元気づけられました。プレゼンは技術ではなく情熱なんだと教えられました。

いよいよ本番

発表は90分。まず、40分のスライド説明を3部構成で。一部は私が鍼灸で目指す理念、二部は、その理念を実現化するために必要な知識としての科学、医学、古典について、三部は知識をどのように治療に活かすかといった流れで発表しました。情熱を持って、熱く語れたと思います。続いて、40分ほどの実技でしたが、ここで問題が発生!!あまりにも熱くなって発表したため、汗が止まらなくなってしまいました。さらに、広い会場では治療が見えないので、治療の様子をテレビカメラで撮り、スクリーンに映すため、大量の照明が降り注ぎます。滝のような汗が、、。そんな時、ふと、昔のことを思い出しました。初めて、師匠である北海道鍼灸師会会長の背中を借りて治療した時、緊張で汗が止まらず、会長に汗が落ちてしまいました。いつもは優しいが、治療に関することに関しては厳しい師匠ですから、激怒されるかと思い、身構えたのですが、「落ち着いて汗を拭いて、治療をしなさい」と優しく言われた、あの時のことを思い出しました。会場を見回すと、師匠も見ています。私は、落ち着いて汗を拭き、実技を乗り切りました。
最後に、まとめとして、鍼灸と宇宙について語りました。実技研修会に合わない内容かと思いましたが、まあ、頑張ったご褒美として、好きなことを話させていただきました。

祭りの後

発表は、概ね好評で、なかには、「録音して、仲間うちで何度も聞いて勉強させてもらっています。」なんて先生もいました。
研修会直後の新年会では、主賓扱いで、一番いい席に座らせていただき、右には北海道鍼灸師会会長、左には札幌鍼灸師会会長が座るという、異次元世界。発表の緊張もとけないまま、会長に料理を盛り付けていただき恐縮し、副会長に「君が主賓なんだから、君が食べないとみんな食べられないよ」と言われ、慌てて胃に流し込んだ料理の味はわかりませんでしたが、素敵な思い出になりました。
帰宅後、2歳になる息子に、今まで構ってやれなくてごめんな。と言って、実技講習会の講演料が入ったご祝儀袋を渡すと、すぐにお札を取り出し、ご祝儀袋をゴミ箱に捨てました。息子の微妙な成長に不安と喜びを抱きながら、一仕事終わった安堵感に浸りました。

今回、かなりハードでしたが、鍼灸の普及のためにはこう言った活動も大切になっていきます。これからもまた機会があれば、どんどん発表していきたいと思います。

快気堂鍼灸院白石

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