札幌市の快気堂鍼灸院白石で紡がれる物語

ドアのノックはゆっくりと

整動鍼 鍼灸

整動鍼セミナーの講師として国内デビューしてきました。

更新日:

 

12月9日、東京で開催された整動鍼セミナーに講師として参加してきました。

整動鍼とは私が施術の核としている鍼灸の新しい技術体系です。

すでにスペインセミナーで講師デビューを果たしていた私ですが、国内では初のお披露目となり、逆輸入講師という珍しい称号をゲットしました。

2015年の出会いから4年近く。少なくとも40回以上は参加している整動鍼セミナーですが、立場が受講生から主催者、そして講師へと変わることで、見えてくる風景が違ってきました。

今回は、講師から見た整動鍼セミナーの風景と、私が講師をやる意義についてお伝えしたいと思います。

ツボの効果はミリ単位で変わる

整動鍼セミナーの大半はツボの位置の確認に費やされます。ツボの位置さえ正確に捉えることができれば、整動協会栗原誠代表と同じ結果を出すことが出来るのが整動鍼の特徴です。

整動協会では、ツボに鍼をした際の身体の変化を検証しつづけてきました。その結果、ツボの位置はミリ単位で効果が変わることを発見しました。昨年からはじまった、医師と共同の科学的検証でも、ミリ単位で効果が変わることが確認されています。

そのため、ツボの位置を教える講師には、ミリ単位のツボ感覚が要求されます。逆に、講師なら出来て当然というプレッシャーに晒されます。

vs 健康体

もちろん、私も日々の臨床で結果が出ているので、自信がないわけではありません。しかし、セミナー特有の事情が講師への障壁として襲いかかってきます。

それは、ツボ探索の対象である身体が健康体ということです。

整動鍼のツボの多くは、ゴマ粒程度の筋肉の過剰な緊張として感じられます。症状が強ければ強いほど、緊張が強くなり、捉えやすくなります。

臨床では、症状が強い患者さんが来るので、比較的ツボの感覚は捉えやすいことになります。セミナーに来る受講生の皆さんは、健康体の人が多いので(たまにマジな症状を仕込んでくる方もいますが)、ツボの緊張が薄い場合が多いのです。

vs 様々な身体

セミナーには20数名の受講者が全国からいらっしゃいます。北海道から沖縄まで。中には、海外からいらっしゃる方もいます。

自分も、自分の鍼灸院や病院での施術、公認勉強会での指導を通じて、様々な体型の方を診ていますが、セミナーにいらっしゃる鍼灸師の方々は身体の個性が強い方が多い気がします。

ちなみに、スペインの方々は、人種も様々なので、とんでもなく個性的でしたが、骨や筋肉がはっきりしているので、ちょっと違った感じです。

力を抜く

ツボを捉える極意は、力を抜くことです。とは言っても、完全脱力ではなく、本当に必要な力だけ使うのがコツです。

余計な力を込めた瞬間、探られている相手にも緊張が入り、ツボっぽいのがそこかしこに出来てしまいます。

今回は、国内デビューということもあり、「さあ、やるぞ!」と力みがちになると睨んでいました。ツボが見えなくならないよう、とにかく力まないことを常に心がけました。

洗礼

午前中の理論の時間が終わり、午後の実技の時間が始まると、講師としての仕事が本格的に始まります。

整動鍼は脊柱とツボの位置の関係が大事なので、脊柱の捉え方から入門編の実技は始まります。

受講生は二人一組になり、お互いの脊柱を探っていきます。脊柱のポイントにペンでマークをしたら、講師を呼んで答え合わせをします。

せっかちな自分は、一番に手を挙げた方の所へ率先して、答え合わせをしに行きました。

しかし、やはり力みがあるのか、思ったように脊柱を捉えることが出来ません。いつもなら数秒で捉えられるのですが。

自然と、汗が噴き出してきました。答えを待っている受講生から「大丈夫ですか?」と聞かれ、さらに汗が出ます。

ここで、私は目を閉じました。

「この一年間、医師に監視されながら他の医師を施術したり、4億円の機械で計測されながら鍼一本で結果を求められたり、大きな病院グループのトップの前で難病患者さんを施術したり、様々なプレッシャーのかかる環境で施術をし、結果を出してきたろ!!」と、松岡修造の声色で自分に言い聞かせました。

いつもの感覚を取り戻すため、目を閉じ、余計な感覚を遮断し、触れているツボと自分だけしかいない世界を思い描きました。

すると、余計な力みが自分の身体に生まれているところに気付くことが出来ました。力を抜くと、いつも通り、ツボが見えてきました。

時間はいつもよりもかかりましたが、その後は問題なくツボの位置を伝えることが出来ました。

距離感

講師になって感じたことは、受講生との距離感です。今までになく、受講生の「遠慮」を感じました。まあ、受講生と講師ですからね、ちょっと距離があるのはしかたないかもしれません。ただ、あまりにも気を遣わせてしまって、聞きたいことが聞けないとなると大問題なので、聞きやすい雰囲気を作れるようにしなければと思いました。

ちなみに、スペインの方々に「遠慮」という概念はありませんでした。

セミナー講師の難しさ

悩んだのは、どこまで細かく教えるべきかです。

初めての方に、あまりにも細かいポイントを伝えても混乱してしまいます。その人にとって何が一番重要な情報なのかを探りながらお伝えする必要があります。

また、セミナーの時間は限られています。整動鍼セミナーの内容はてんこ盛りなので、効率よく伝えることが求められます。

かといって、身につけてもらえなければ意味がありません。整動鍼のウリは、すぐに臨床で結果が出ることです。

狙った効果が臨床で出すことが出来て、患者さんが喜んでくれると、鍼灸師としてとても幸せな気持ちになります。この気持ちをもっともっと味わいたいという欲求が、整動鍼セミナーに鍼灸師が殺到する理由です。

習得レベルが下がることがあれば、セミナーはすぐさま人気を失うでしょう。

プレッシャーはありましたが、目の前の受講生が、臨床で結果を出すためには今何を伝えるべきかという課題への挑戦は、とてもやりがいのあるものでした。

終わった後は、、、やっぱりツボ

課題に挑戦し続けているうちに、セミナーはあっという間に終わった印象です。

次の日、講師と公認主催者合同で、取穴の特訓をしました。普段は集まれない全国の仲間ですが、一番盛り上がるのはやっぱりツボの取穴です。

よくも毎日、ツボ三昧で飽きないなと思いますが、知れば知るほどますます楽しくなるのは、その先に受講生がいて、そのさらに先には患者さんがいるのを感じているからだと思います。

2018年現在、整動鍼を教えられる講師は、発案者の栗原代表を含めて4名でした。

さらに、多くの方へ、この有用な技術を伝えるため、そして、必要としている世界中の患者さんに届けるため、整動協会は講師の育成に力を入れていきます。

入門編の次は、基礎編へのチャレンジが待っています!

 

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