鼻の奥がへばりつき、息苦しさや動悸で休職に追い込まれた上咽頭炎・後鼻漏の症例
お客様
40代 女性 事務職
来院
2022年9月
症状と来院理由
来院1年前より後鼻漏がひどくなる。食べたものが鼻の奥につまるため、ゼリーしか喉を通らなくなる。体重が著しく減少。耳鼻科、脳神経外科では異常なしと言われる。耳鼻科を何件かまわったところ、慢性上咽頭炎と言われ、Bスポットを開始。2〜3ヶ月でご飯が食べられるようになったが、その後、もとに戻ってしまう。来院時は耳の近くのつまり感が強く、思考力と記憶力が低下し、息苦しさや動悸が強いため休職中。仕事の復帰を目標に来院。
施術内容と経過
<初診>
触診すると、上咽頭の熱が抜けるのを妨げる首のこりが強かった。手、脚のツボを使い首のこりを緩めた。
<2診目>
野菜は食べられるようになったが、耳のつまりが気になる。歯磨きをすると音が響く。
上咽頭の熱を抜くとともに、耳のつまりのもととなる顎のコリを手のツボに鍼をして緩める。
<3診目>
飲み込みづらさは解消。耳のつまりも和らぐ。引き続き、肩と顎のコリを緩める。
<4〜7診目>
症状の緩和が見られ、息苦しさや動悸の不安も無くなってきた。「仕事に復帰する気力が出てきた」とのこと。
<8診目〜>
仕事に復帰。ストレスがかかると首肩の不調が出るが、鍼をすると回復。月に1〜2回に通院頻度を落として、良い状態を保っている。
主に使用したツボ
足三里、委風、養老
考察
休職せざるを得ないほど重度の自律神経症状が出てしまっていた。慢性上咽頭炎がその根本にあった。病院の検査では上咽頭に貯まる熱に対処することができないので、対応が限られてしまう。そうこうしているうちに悪化してしまった症例。
首や顎のコリに注目し、手脚のツボを使ってコリを緩めることで順調に回復が見られた。
仕事に復帰するという明確な目標があったのも、早期の回復につながったと考えられる。
上咽頭炎・後鼻漏について詳しくはこちら