札幌市・白石区の鍼灸院|医師との共同研究で磨かれた、やさしい鍼(はり)の専門家

めまいの症例

目眩(めまい)の鍼灸治療<改善報告集>

すべての症例を掲載することが難しいため、一部を紹介します。

 

症例6:メニエール病と診断されてから1年続くめまい

患者

女性 60代

来院

2018年5月

症状

2017年5月にめまいが発症。

 

頭の「鈍痛感」と「重だるさ」から、首をまっすぐに保つことができず、めまいがして立っていられなかった。

 

耳鼻科では「メニエール病」と診断される。薬による治療を続けるが改善しないので7〜8月に入院。やや軽快するが、2018年3月に増悪し再度入院。軽快するが、「何をするにも、めまいが生じる。」状態が続く。

 

5月下旬に東京へ行く用事があり、不安だがどうしても行きたいため、来院にいたる。「ジー」という耳鳴りがあり、左耳の聞こえも悪い。

治療内容と経過

立っているとき、横になるとき、起き上がるときなど、どの動作でもめまいを感じ、一つ一つの動作が極端に遅い状態。

 

首にある3つの強い緊張が原因と考え、ポイントに対応する足首、足の甲、手の甲にあるツボに鍼をした。首の緊張は緩むが、「めまいは変わらない」とのこと。

 

同様の施術を週2回のペースで続けた結果、施術ごとにめまいが軽快し、<3診目>で全ての動作が機敏にできるようになった。聴力検査でも数値が回復。

 

<4診目>終了後、東京での用事を無事果たし、<5診目>で良い状態の安定が見られたので通院を卒業とした。

同時に治療した症状

難聴 耳鳴り

使用した主なツボ

足太陽L 太衝L 項強L

考察

めまいと難聴からメニエール病と診断された症例。こういった薬や入院で完治しないメニエール病は、首の緊張が改善を妨げていると考えている。原因となっている首の緊張を鍼をしてピンポイントで緩めると、短期間で改善する例が少なくない。ポイントを捉えられず、マッサージや無駄な鍼を加えると、悪化する場合があるので、原因を捉える精度の高さが重要である。目標である「東京に行きたい」が達成できて、施術者としても嬉しい。

 

※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。

症例5:良性頭位めまい症が二年間続く

患者

女性 50代

来院

2017年3月

症状

2年前、仕事中にめまいを感じた。帰宅後、地面が揺れるような感じがして起き上がれなくなった。それから常にふらつきがある。

 

「左目のピントが合ってない感じ」がする。

 

時々、地震のように体が上下に揺れる感じがして倒れ、起き上がれなくなる。

 

脳外科のCTでは異常なし。耳鼻科では良性頭位めまい症と診断され、アデホスコーアが処方された。

 

外出すると特にフラフラし、歩くのが怖いときがある。めまいについてネットで調べたところ、めまいを得意とする当院の症例報告に行き着き、来院を決意した。

治療内容と経過

<一診目>

首から肩にかけて、めまいを誘発するポイントに強い緊張があった。足首のツボに鍼をしたところ、首、肩のポイントの緊張が解けたため、治療を終了した。

<二診目>

初回の治療後、「ふらつきが止まって、眼のピントが合うようになった」とのこと。前回と同様の治療に加え、首前面の緊張を緩めるため、手にあるツボへの治療を加えた。

<三診目〜四診目>

二回目の治療後、すたすた歩けるようになった。同様の治療を続けたところ、四診目終了後、「日常生活でめまいやふらつきが出なくなった。気持ちも晴れやかになり、外出が楽しい」との報告があったので、治療を終了した。

同時に治療した症状

胃痛

使用した主なツボ

水泉R 足太陽L 合谷L

考察

二年間苦しんだめまいが短期間で改善した症例。めまいというと、脳、耳、眼の不調を疑うのが一般的であるが、臨床での経験上、後頭部から肩にかけての緊張が原因となっている事が多い。この緊張を生み出しているのが、体の動きの歪みである。そのため、後頭部から肩にかけて直接鍼をして緩めても、すぐに元に戻ってしまう上に、頭痛や吐き気を誘発してしまう事もある。この歪みを、手や足のツボを使って調整すると、頭痛や吐き気を起こさず、短期間で改善する事が可能である。鍼の体に対する影響は大きい。適切な運用が求められる。

 

※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。

症例4:吐き気と頭痛を伴った「ユラユラと揺れるような」めまい。

めまい04

患者

女性 40代

来院

2016年9月

症状

1ヶ月前、お風呂から上がった際、体調の異常を感じた。そのまま就寝し、翌日仕事に行ったが、「ユラユラと揺れるような」強いめまいが吐き気とともに発症し、立っていられなくなった。現在は、起床時にユラユラとしためまいが発症することがあり、下を向くと吐き気が増悪し、気持ち悪さがしばらく続く。発症二〜三ヶ月前から首から肩にかけて痛みがあった。

二〜三ヶ月前から頭痛も増悪した。頭痛が発症すると、首の下から後頭部を上がり、目の裏まで痛みが出る。特に生理前に悪化する。脳神経外科に行こうと思ったが、病院が苦手なこともあり、半身浴をしてみたが効果なし。アリナミンを試してみたが、効果なし。バファリンで頭痛が寛解した。子供が大きくなり、家を出たため、現在一人暮らしとなり、不安を感じている。

マッサージやカイロに行ってみたが、施術の痛みが苦手であり、モミ返しが辛いので、通うのを辞めた。

はり治療の経験はなかったが、当院のホームページで、はり治療がめまいにも対応できると知り来院に至った。

 

治療内容と経過

<一診目>

首を触診すると、めまいと頭痛に関連するポイントのうち、3カ所に強い緊張がみられた。それぞれのポイントに関連する、手、足首、踵にあるツボに鍼をしたところ、首の緊張が解消された。初めての鍼であったが「鍼の痛みは気にならない。こんなことで症状が改善するならありがたい」との感想。

<二診目>

「前回の治療後、めまいは出なかった。右首筋からコメカミにかけての頭痛と、気持ち悪さがあった。バファリンを飲んで堪えた。」との報告。

頭痛中心の治療にシフトする。触診すると、頭痛発症のポイントとなる首の後ろと肩に過緊張部位があった。脚のツボと、仙骨周辺のツボに鍼をした。「頭のモヤモヤが抜け、爽快感がある」とのこと。

<三診目>

前回の治療後、「身体がすごく楽になった。めまい、頭痛ともに全く感じなかった」との報告があり、治療を終了した。

同時に治療した症状

頭痛

使用した主なツボ

六谿L 足太陽L 水泉R 三陰交R 空髎R

考察

めまい、頭痛とも、首や肩の過剰な緊張が原因となっている例が多い。これを改善すれば、めまい、頭痛は改善に向かうが、めまい、頭痛にも様々なタイプがあり、緊張が出る首・肩のポイントも違う。患者さんの訴える症状を丁寧に吟味し、どのタイプに該当するかを正確に判断することが早期の回復につながる。

 

※この症例は頭痛の症例13と同じです。

 

※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。

症例3

めまい003

患者

女性 30代

来院

2016年8月

症状

寝ているとき、首を動かすと回転性のめまいが出る。今までめまいを発症したことは無かったが、7月後半に婦人科系で入院して以来、出るようになった。仕事はPC作業が中心で、肩のコリを常に感じる。月一回程度、天気が悪いと頭痛が出る。コメカミの奥が痛む。マッサージやてもみんなどで施術を受けていたが、根本的な解決にはならなかった。

 

治療内容と経過

<一診目>

めまいの原因として、首の緊張が強い場合がある。今回も、首を触診してみると、回転性めまいに関するところの緊張が強かった。対応する足のツボに鍼をしたところ、首の緊張が抜けた。もう一カ所、首と頭の付け根にも強い緊張があった。ここは、浮遊性のめまいの原因にもなるところなので、対応する足のツボに鍼をして緩めた。

<二診目>

一診目の後、しばたくめまいを感じなかったが、2週間ほどして、再び寝ていて寝返りを打ったとき回転性のめまいが起こった。首を確認すると前回と同様の緊張があったので、同じ治療をする。

<三診目>

二診目以来、めまいは出ていない。首の緊張もほぼとれていたので、治療を終了した。

同時に治療した症状

肩こり

使用した主なツボ

足の太陽L 水泉R 三陰交LR

考察

回転性めまいは、症状が激しいことが多く、脳の異常があるのではと不安になる。しかし、病院で検査しても異常なしと診断されることがほとんどである。当院では、首の過度な緊張がめまいを引き起こすと考え治療をし、結果を出している。

注意したいところは、首の緊張を緩めるために、首に直接施術を加えると、めまいや頭痛が悪化する事が多いことである。緊張がある部分では無く、緊張を引き起こしている真の原因を見極め、適切な治療を行うことが重要である。

 

※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。

症例2

めまい001

患者

女性 40代

来院

2016年7月

症状

20代のときから、フワフワとしためまいを感じる。3〜4年ほど前から、体力的に消耗が激しくなったためか、めまいが悪化し、常にフラフラする状態に。特に、夕方になるとふらつきがひどくなる。耳鼻科、脳神経外科などを受診し、MRIなどの検査を受けたが、異常なしと診断された。歩くとき、足のバランスがとりにくい。脱力感が全体的にあり、意識していないと家訓となってしまう。じっとしているときは、腹筋を意識していると、多少ましになる。他の治療院で鍼灸の治療を2回ほど受けたが、効果は感じられなかった。

仕事に支障を来すようになったため、知人の紹介で当院へ来院した。

 

治療内容と経過

めまいの原因として、首のコリがある場合が多い。首の状態を探ると、過度に緊張したポイントが見つかった。指で押してみると、そこがいつも気になるとのこと。このポイントの緊張を着くため、足首にあるツボに鍼をしたところ、首の緊張がほとんど無くなる。

次に、体のバランスを診ると、右の背中に盛り上がるように緊張した部分があった。この緊張のため、体全体の動きにゆがみが生じていると考え、原因と思われる、肘のツボに鍼をしたところ、緊張が緩む。

治療直後はめまいがなかったので、経過を見てもらう。次の来院時、めまいが改善したと報告があった。首のコリも軽減したが、メンテナンスのため、定期的に来院中。

同時に治療した症状

背中の張り

使用した主なツボ

大鍾R 天井R

考察

めまいは、病院で異常なしと診断されても、症状が重いケースが多い。こういった場合の多くは、首の過度の緊張が原因として考えられる。体を動かそうとしたとき、首の動きと意識のずれが生じると、脳の認識が混乱し、めまいを感じやすくなると考えられる。また、首の緊張が強いと、脳に流れる血流も阻害されるため、急な姿勢の変化で、脳への血流が急激に変化し、めまいが生じる場合がある。

首の緊張を説くため、首に施術する方法もあるが、首に刺激を集中させると、めまいが悪化したり、頭痛を誘発する原因にもなる。緊張部位とは離れた場所から、緊張を緩められる施術が望ましい。そのためには、体の連動性を理解し、首の緊張を生み出している本当の原因へ、的確な治療を加える必要がある。

それができれば、長年苦しんだ、原因不明のめまいも、今回のように短期間での回復へつながるケースも多々ある。鍼灸治療がめまいに有効であることを、広く知って頂きたい。

 

※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。

症例1

頭痛003

患者

60代 女性

来院

2016年 5月

症状

2014年5月中頃、しゃがんだとき目まいがした。3日間ぐるぐる回るような目まいが続く。脳神経外科に入院後、耳鼻科で良性頭位めまい症と診断される。点滴と薬での治療を続けるが、9月から耳鳴りがひどくなる。それから現在まで、ふらふらする目まいはとれない。耳鳴りは今は無い。首から後頭部にかけて、痛みと重だるさが続く。マッサージなども受けてみたが、効果を感じられなかった。同じような症状があったが、当院で改善した友人に勧められて、来院。

 

治療内容と経過

めまいには、後頭部から首にかけての過度の緊張が原因になるものがある。今回も、後頭部を探ると、めまいの原因となる箇所と、頭痛を感じる箇所が一致した。後頭部の緊張を緩めるため、足首にあるツボに鍼をしたところ、後頭部の緊張がほとんど無くなった。仙腸関節付近をさぐると、後頭部に関連する部分に緊張が見られたので、鍼をすると、後頭部の頭痛が完全に無くなった。その後、3回ほど同様の治療したところ、めまいを感じなくなった。畑仕事も出来るようになり、迷惑になるからと控えていたお友達との外出も積極的に出来るようになったとのこと。再発予防のメンテナンスのため、頻度を落として来院を続けている。

同時に治療した症状

めまい

使用した主なツボ

水泉R 下髎R

まとめ

めまいや頭痛に襲われると、脳に異常があるかも、と不安になる。しかし、脳神経外科や耳鼻科で検査しても、原因が見つからないことが多い。そういう場合は、首や後頭部にめまいの下人がある場合が多々ある。首と頭の動きのわずかなズレが、過度の緊張を生み出し、本来動くはずの部分が動かないストレスの蓄積が、頭痛やめまいを引き起こしている可能性が考えられる。頭部の緊張部分を探るのはそれど難しくないが、そこに治療を加えてしまうと、頭痛やめまいを一時的に悪化させてしまうことが多い。後頭部や首の過度の緊張を生み出している原因は、以外にも足首や仙腸関節にあることが多いため、そちらに治療を加えることで、変化がすぐに確認でき、効果が長続きすることが多いうえに、頭痛やめまいの悪化も防ぐことが出来る。痛みや緊張が発言している場所だけでは無く、原因となった箇所を見抜くことが、頭痛やめまいの治療において大事な部分である。

 

※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。

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