慢性上咽頭炎の症例008:風邪のあと長引いた喉の痛み(60代女性)
慢性上咽頭炎の症例008:風邪のあと長引いた喉の痛み(60代女性)
風邪をきっかけに発熱と長引く咳が続いたあと、喉の痛みが慢性化してしまった60代女性の症例です。検査で大きな異常がなくても、首や肩のコリで血流が悪くなると、上咽頭の炎症が治りにくくなることがあります。首のコリを緩める鍼灸で改善していった経過をご紹介します。

症状と来院までの経緯
1ヶ月前に風邪を引き、3日間ほど発熱。その後ひどい咳が2週間ほど続き、来院時は喉の痛みが長引いている状態でした。「咽頭炎に鍼をしている」とホームページでご覧になり、来院されました。
通院期間・間隔・回数
- 通院期間:2024年6月〜(約2ヶ月)
- 通院回数:計7回
- 通院間隔:週2回〜2週間に1回
施術内容と経過
【初診】
痛みは喉の突き当りと、その少し下のエリア。ここは頚椎の下部にあるコリの影響を受けます。ご本人も首の後ろにこわばりを感じておられたため、肘のツボと脛(すね)のツボに鍼をして、頚椎下部の緊張をやわらげました。
【2診目(3日後)】
「喉の痛みを忘れていられた」とのこと。今は鼻の奥に少しだけ痛みを感じる程度。初診と同じ方針で、首のコリをさらに緩めました。
【3診目・4診目(週1回)】
痛みはなくなりました。やや痰絡みが気になるとのこと。首の根元、鎖骨に近いところが左だけ硬かったため、そこを緩める足の甲のツボに鍼をしました。
【5診目・6診目(10日に1回)】
まだ首コリが残っていたため、通院ペースを10日に1回に落として継続。6診目で喉の諸症状が改善しました。
【7診目(2週間後)】
良い状態を維持できていたため、治療を終了としました。
使用した主なツボ
- 肘七(両側)
- 足三里(両側)
- 地弓(左)
まとめ(鍼灸師の視点)
風邪で上咽頭に炎症が起きたとき、首や肩のコリで血流が悪くなっていると、炎症が治りにくくなります。いつもならすぐ治る喉の痛みも、慢性化してしまうとつらいものです。
首のコリを緩めて血流を整えることで、長引いていた喉の症状が改善しました。早めに対処することをおすすめします。
担当:滋野


