慢性上咽頭炎の症例009:声がかすれ、ひそひそ話しかできない(40代男性)
慢性上咽頭炎の症例009:声がかすれ、ひそひそ話しかできない(40代男性)
風邪をきっかけに声が日に日にかすれ、大きな声を出すとむせてしまい、ひそひそ話しかできなくなった40代男性。仕事でお客様との会話に困っていた喉の不調が、4回の鍼灸で改善した症例です。
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症状と来院までの経緯
来院の5日前、喉の調子が悪く「風邪をひいたかな」と感じたそうです。その後、日に日に声がかすれていき、大きな声を出そうとするとむせてしまうため、ひそひそ話でしか話せない状態になりました。横になると咳が出るため病院で薬をもらったものの、仕事でお客様との会話ができずに困っておられました。普段から車の誘導で大きな声を出すことも原因ではないかと考えていらっしゃいました。当初は耳鼻科を探しておられましたが、鍼で喉の治療ができると知り、ご来院されました。
来院者
- 性別・年代:男性/40代
- 主な症状:声のかすれ、むせる、横になると出る咳
通院期間・間隔・回数
- 通院期間:2025年4月(約2週間)
- 通院回数:計4回
- 通院間隔:週2回
施術内容と経過
【初診】
発声に関係する首や喉の周辺にこわばりがないかを確認すると、喉仏の高さで、首の前から少し横にかけて筋肉の緊張がみられました。まず首を上下に動かしていただき、鍼をする前の状態を確認。そのうえで、手首にある喉仏に関係するツボへ鍼をしました。鍼を抜いたあとにもう一度首を動かしていただき、先ほどより動かしやすくなったことを確認してから、次に腕にあるツボへ鍼をしました。ここは首の横にある筋肉を緩めるツボです。左右同様に鍼をして初診を終了しました。
【2診目(4日後)】
声の状態は変わらず、横になると咳が出るとのこと。喉仏の周辺を緩めるツボに加えて、手のツボで横隔膜に関係するところへ鍼をしました。
【3診目(3日後)】
声が良くなってきました。むせるのも「たまに」程度に減っています。お腹を軽く押しながら触診すると、みぞおちを押したときに咳が出たため、みぞおち周辺を緩めるところへ鍼をしました。
【4診目(5日後)】
声は問題なく、咳も出なくなりました。前回と同様のところへ鍼をして、治療を終了としました。
使用した主なツボ
- 列缺(れっけつ/両側)
- 温溜(おんる/両側)
- 曲泉(きょくせん/両側)
まとめ(鍼灸師の視点)
初診から最後まで使い続けたのは、喉仏の周辺をゆるめるツボです。補助的に、横隔膜やみぞおちを緩めるツボを使いました。喉の緊張がゆるむと血流が良くなるため、喉のダメージの回復が早くなります。さらに回復を助けるために、喉の回復の邪魔をしている咳を鎮める治療を行いました。
声を使うお仕事で喉を酷使している方は、喉そのものだけでなく、首まわりの緊張や呼吸に関わる部分もあわせて整えることで回復が早まります。
担当:滋野



