【突発性難聴・症例18】人の声がボワーンと響く
症例18 突発性難聴・人の声がボワーンと響く
患者
女性 40代
来院
2018年 12月
通院
週2〜3回
通院回数
5回
症状
11月中旬、左耳に耳鳴りが発症。前日まで一週間ほど、長男のテスト勉強に付き合い、寝るのが遅かった。病院で突発性難聴と診断され、「アデホスコーワ顆粒、メチコバール錠、イソソルビド内容液」が処方される。同時に、当院とは別の鍼灸院に5日間連続で通い、当初は回復傾向だったが、後半、聴力が下がりはじめた。
閉塞感と人の声がボワーンと響く症状が最も辛い。鍼の有効性は感じていたので、難聴に関して専門性の高い当院をネットで見つけ、来院となった。
治療と経過
突発性難聴発症のきっかけが「長時間テスト勉強に付き合っていて寝不足だった」ことから、手と腰に負担がかかり続けたのが原因と考えた。調べてみると、手の負担から来る首の緊張と、腰の負担から来る首の緊張がみられたので、対応するツボに鍼をしたところ、緊張が大幅に緩和した。耳に関連する肩甲骨内縁のポイントの違和感が残っていたので、足にあるツボでに鍼をして、緊張を緩めた。
1診目の2日後に「スポッと抜けるように聞こえが良くなった」とのこと。「自分の声がこもっている感じ」は残る。その後、1診目と同様の施術を繰り返した。
2診目終了後、「聞こえすぎるくらい調子が良い」状態となるが、「人と話すと耳の奥のスピーカーが揺れるような感じ」がする。3診目終了後、仕事で大きな音に晒される時間が長く、「モワーンとした」感じがしたが、休むと回復した。「5診目で、耳閉感0になった」とのことなので、治療を終了とした。
使用した主なツボ
精霊R 陰谷R 地機R
考察
発症のきっかけが「お子さんのテスト勉強につきあったこと」だった。臨床では珍しいケースではないが、病院では「ストレスが原因」と診断されてしまい、有効な治療が施されないまま、回復可能な期間を過ぎてしまうことも少なくない。
今回は、鍼灸経験済みで信頼感がある患者さんだったため、発症後から間を開けず来院していただけたので、早期回復につながった。難聴と診断されたら鍼灸という流れを構築できるように、医師とも共同しながら研究とデータ収集を進めていきたい。
【YT0010944】
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