頭痛の分類
東洋医学(中医学)の分類
東洋医学(中医学〉では、頭痛を外部の邪気が身体に侵入して引き起こされる外感性の頭痛と、肝・脾・腎と体内の臓腑の不調により引き起こされる内傷性の頭痛の二つに分けますます。
さらに、外感性の頭痛は3種類、内傷性の頭痛は5種類に分類されます。
外感性の頭痛
頭痛の種別 | 主症 | 随伴症状 |
風寒による頭痛 | 頭痛、項背部に放散、風に当たると増強 | 悪風、発熱、口渇はない |
風熱による頭痛 | 頭痛、張った感じ、または割れそうに痛む | 発熱、顔面紅潮、口渇欲飲 |
風湿による頭痛 | しめつけられるように頭が重く痛む | 重ダルさ、胸悶、食欲不振 |
内傷性の頭痛
頭痛の種類 | 主症 | 随伴症状 |
肝陽の亢進による頭痛 | 頭痛、めまい、緊張すると増強 | 心煩、易怒、不眠 |
痰濁による頭痛 | 頭痛、頭がぼんやりする | 胸苦しい、胃脘部のつかえ |
血瘀による頭痛 | 慢性で固定性の刺すような頭痛 | 頭部外傷の既往歴を持つ |
気血両虚による頭痛 | 頭痛、眩暈、疲れると増強 | 身体がだるい、乏力、心悸 |
腎虚による頭痛 | 頭が空虚な感じで痛む | 腰痛、膝がだるい、精神的疲労 |
頭痛のタイプ12種類
当院は、東京品川区にある頭痛専門治療院カポスの頭痛分類を採用しています。頭痛の位置と特徴から12の型に分類された独自のものです。従来の分類では対応できない頭痛がある事から、専門治療院の膨大な臨床データをもとに分類し直されています。
当院とカポスは整動鍼という鍼の治療技術を共有しています。また、整動鍼を採用する全国の治療院が頭痛治療で実績を重ね、効果を実証しています。この分類だけでも12ありますが、組み合わせによって治療パターンは無数になります。
1型(全体) 風邪などで発熱している時に多く見られる頭痛。慢性疲労でも多く見られる。
2型(おでこ) 微熱がある時や月経時に出やすい頭痛。精神的緊張も関わる。
3型(きんこじ) ズキンズキンと痛む場合と締め付けられるように痛む場合があります。
4型(眼の奥) 群発頭痛と言われる頭痛で起こりやすい頭痛。
5型(まゆげ) 後頭部の緊張が誘発することが多い頭痛。三叉神経痛(第一枝)の場合も。
6型(まゆげの内側) 頭と頚の境目の緊張が誘発する頭痛。
7型(頭頂部) 眼精疲労が原因では重く感じ、後頭神経痛であればピリピリ感じる。8型(後頭Vライン) うなじのコリが原因の頭痛。ピリピリすれば後頭神経痛の可能性も
9型(後頭部) 背中の鍼が強い場合の起こりやすい頭痛
10型(こめかみ) 片頭痛で痛むことが多い。眼精疲労が原因であることも。11型(耳たぶの後ろ) 突発性難聴の前兆で起こることが多い。耳の疾患に要注意。
12型(顔モヤモヤ) 頚の前の筋肉や大胸筋が緊張している場合に起こりやすい。