【症例28】飛行機移動後に悪化した突発性難聴・耳鳴り・音響過敏
病院で「突発性難聴」と診断され、薬を服用しても改善が見られず、むしろ症状が悪化してしまった50代女性の改善症例です。「薬で治らなかったらどうしよう」という不安を抱えている方にとって、当院の鍼灸治療が一つの希望となる事例をご紹介します。
来院者
| 性別 / 年代 | 女性 / 50代 |
|---|---|
| 主な症状 | 突発性難聴、低音の耳鳴り、音響過敏、めまい、ふらつき |
| 診断名 | 突発性難聴 |
| 通院期間 | 2025年7月〜2025年8月 |
| 通院回数 | 計9回(週1〜2回ペース) |
来院までの経緯:薬を飲んでも悪化する不安
発端は7月上旬、貧血のような「頭がふわ〜っとする」感覚の後、耳が詰まった感じ(耳閉感)を覚えたことでした。その状態で片道1時間の飛行機移動を行ったところ、帰宅後に耳のつまり感が悪化。後日病院を受診すると、右耳の聴力低下が確認され「突発性難聴」と診断されました。

病院からは漢方薬のみ処方されましたが、服用を続けても改善は見られませんでした。それどころか、「ボー、ゴー」という低い音の耳鳴りが始まり、さらに朝起きると目が回るようなめまい、音がガンガンと頭に響く音響過敏まで発症。「下を向くだけで1〜2分ふわ〜っとする」という、日常生活もままならない状態で当院へ来院されました。
施術と経過:顎と首の緊張を解くアプローチ
初診:関連する筋肉の特定と即効性
お身体を触診すると、左の脊柱起立筋(特に後頭部付近)に強い緊張が見られました。ここはめまいと深く関連する場所です。また、顎関節や咬筋(噛む筋肉)にも特有の硬さがありました。
左踵(かかと)にあるツボを使い、後頭部の緊張を緩め、さらに手のツボを使い、顎周りの緊張を緩めました。首の可動域が即座に改善し、その場で下を向いていただいても「ふわ〜っとする感じ」が消失したため、初診を終了しました。
2診目(2日後):生活動作の改善
「ふらふらする感じがなくなり、普通に歩けるようになった」と喜びの報告をいただきました。初診の帰りは電車の音も気にならなかったそうですが、来院時は少し響くとのことでした。前回のツボに加え、親指のツボを使って顎の緊張へアプローチ。さらにふくらはぎへ鍼を追加し、顎と首の筋肉がさらに柔らかくなり、口がスムーズに開くようになりました。
3〜6診目:回復への定着
同様の方針で施術を継続。顎や首の緊張が取れるにつれ、耳の症状も薄れていきました。
7〜9診目:症状の消失とメンテナンス
7診目の時点で症状はかなり改善しており、わずかな「つまり感」が残る程度まで回復。耳の下に緊張が見られたため、肩甲骨への鍼を追加しました。その後、通院間隔を1週間に空けましたが、「前の調子に戻れたかも」とおっしゃるほど回復。現在は再発防止のため、経過観察を行っています。
使用した主なツボ
水泉(すいせん/L)、腕骨(わんこつ/R)、魚際(ぎょさい/R)
担当鍼灸師の考察:無意識の「食いしばり」が原因に
今回のケースは、「顎(あご)の強い緊張」が難聴や耳閉感の引き金となっていた典型的な症例です。
ご本人に自覚はありませんでしたが、無意識に歯を食いしばる癖があると、連動して首の筋肉が凝り固まります。首の緊張は耳への血流を妨げ、今回のようなめまいや難聴、耳鳴りを引き起こす大きな原因となります。また、食いしばりは肩をすくませる姿勢にも繋がり、全身の緊張を強めてしまいます。
治療では、単に鍼を打つだけでなく、施術の前後で口の開け閉めを行っていただき、「自分の顎がいかに緊張していたか」を患者様ご自身に自覚していただきました。鍼で体を緩めることはもちろん可能ですが、患者様がご自分の体の癖(食いしばり等)に気づき、日々の変化を見つめてくださったことが、今回の早期回復に繋がった最大の要因です。
病院の薬だけで改善しない耳の不調、もしかすると「顎や首の緊張」が原因かもしれません。同じような症状でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
同じような症状でお悩みの方へ
薬で改善しない突発性難聴の背景には、顎や首の緊張が隠れていることがあります。無意識の食いしばりが原因で耳の血流が妨げられているケースは少なくありません。
突発性難聴・耳鳴りの回復は、施術開始の早さが鍵です。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
※ 個人の症例であり、効果効能を保証するものではありません。症状や回復には個人差があります。


