【突発生難聴・耳鳴り 症例20】耳閉感と耳鳴り、自分の声が響く
症例20 耳閉感と耳鳴り、自分の声が響く突発生難聴
患者
男性 20代
来院
2018年 9月
通院
週2回
通院回数
3回
症状
8月初頭に風邪をひき、耳がつまった感じが続く。来院3週前にクラブで大きな音を聞いた。一週間後、飛行機で出張し、二日後の朝から右耳が響く。「高い女性の声がハウリングする感じ。耳鳴りはシーンという音が聞こえる。」
耳鼻科で聴力検査をするが、原因不明と診断。「メチコバール」が処方されるが改善せず。一週間後、違う耳鼻科を受診。原因不明と診断され「メチコバール」「アデホスコーワ」が処方されるが、改善が見られなかった。
治療と経過
触れてみると、耳の周辺から顎へかけての緊張が強いことが分かった。耳の周辺から顎にかけてを支える脊椎、脊柱起立筋、股関節に注目し探ってみると、顕著な緊張があった。それぞれに対応するツボに鍼をしたところ、大幅な緊張の緩和が見られた。
2診目の際、「メチャクチャ良くなった」との報告があった。「耳閉感はほぼ無く、耳鳴りが残る感じ」とのこと。同様の施術を続けたところ、3診目で、症状がほぼ気にならないとのことなので、通院を終了とした。
使用した主なツボ
申脈R 四隧R 外谷R
考察
風邪、クラブでの大音量、飛行機と、耳に負担がかかるものが短期間に集中したことから発生した耳閉感と耳鳴り。繊細な耳の機能を守るため、耳周りから顎にかけての緊張が生まれ、慢性化したのが原因と考えられる。こういった場合、耳周りや顎に鍼をするよりも、顎や耳周りを支えるポイントに着目し、施術を加えた方が早期改善に繋がるケースが多い。耳の症状は長期化すると、回復しない可能性が高くなってしまうので、回復スピードが非常に重要なポイントになってくる。
【YT0010878】