札幌市・白石区の鍼灸院|医師との共同研究で磨かれた、やさしい鍼(はり)の専門家

【症例4】突発性難聴・音が二重に聞こえる、左だけ音が遅れて聞こえる

人の声が二重に聞こえ、左耳だけ音が遅れて聞こえるという、非常に独特な聴覚症状を訴えた48代男性の症例です。医学的には両耳の聴力差が原因と考えられるこの症状に対し、鍼灸で両耳の血流バランスを調整することで、徐々に改善に向かった経過をご紹介します。

来院者

性別 / 年代 男性 / 48代
主な症状 音の二重聴、左耳の遅延聴(エコー感)、左耳の聴力低下
診断名 突発性難聴(両耳聴力差)
発症からの期間 1週間
通院期間 約3ヶ月
通院間隔 週2回 → 週1回
通院回数 13回

症状と来院までの経緯

ある朝、目が覚めてテレビを見ていたら、音が奇妙に聞こえることに気づきました。話者の声が「重なって」聞こえ、まるでエコーがかかったような感覚。さらに詳しく観察すると、左耳だけ音が遅れて聞こえていることが分かりました。この症状に大きな不安を感じ、すぐに耳鼻科を受診しました。

耳鼻科での検査では、左耳の聴力が低下(45dB)していることが判明。「突発性難聴による両耳聴力差が、二重聴と遅延感を起こしている」との説明を受けました。ステロイド点滴治療を受けましたが、症状は改善せず、1週間後に当院に来院されました。

施術と経過

初診時に症状の詳細を聞くと、この「音が遅れて聞こえる」という症状は患者さん自身も初めて経験するもので、非常に不安感が強かったのが分かりました。医学的に説明すると、両耳の聴力差により、脳が左右の音の信号の到達時間の差を認知してしまっている状態です。

鍼灸では、両耳への血流をバランスよく改善することが重要と考えられました。また、ストレスと緊張による首肩こりも強かったため、全身のリラックスと両耳血流改善の両面からアプローチすることにしました。

初回の施術後、患者さんから「気持ちとしてはリラックスできたが、音の遅延はまだ感じる」との報告がありました。初回から5回目までは週2回のペースで通院。3回目の来院時には、聴力検査で左耳が35dB程度まで改善。同時に患者さんも「音の二重感が少し薄れた」と報告しました。

5回目から10回目は週1回ペースに。この時期が改善の転機となりました。7回目の聴力検査ではさらに改善(25dB程度)し、患者さんも「エコー感がかなり小さくなった」とのこと。8回目から10回目にかけて、聴力はほぼ正常範囲に戻り、同時に「音が二重に聞こえることが気にならなくなった」と報告がありました。

最終的には、音の遅延感はほぼ消失し、聴力も完全に回復。以後のメンテナンスで、この特異な症状の再発は起きていません。

使用した主なツボ

翳風、完骨、肩井、築賓、太溪

担当鍼灸師の考察

両耳の聴力差が大きいと、脳が処理する音の信号に時間差が生じ、結果として「二重聴」や「遅延聴」といった独特な症状が起こります。これは医学的には「両耳聴力差」による症状ですが、この状態を改善するには、単に聴力数値を回復させるだけでなく、両耳への血流をバランスよく改善することが重要です。

本症例では、初期段階での適切なアプローチが功を奏しました。発症から間もない時期に、両耳血流の改善に特化した鍼灸治療を開始したことで、聴力と共に脳が認知する聴覚情報のバランスも回復したと考えられます。

音が二重に聞こえるなど、通常とは異なる聴覚症状がある場合、その症状の原因と、全身のバランスを同時に整えることが有効な場合があります。

同じような症状でお悩みの方へ

音が二重に聞こえたり、音が遅れて聞こえたりする場合、両耳の聴力差が原因の可能性があります。こうした症状は、医学的には「両耳聴力差」と呼ばれ、各耳への血流をバランスよく改善することで改善の見込みがあります。一つの耳の聴力だけでなく、両耳の聴力バランスを整えることが大切です。

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※ 個人の症例であり、効果効能を保証するものではありません。症状や回復には個人差があります。

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