【症例9】突発性難聴・聴力は回復しつつあるが、耳のつまりと耳鳴りがある
6月の朝に突然左耳に水が入ったような感覚と耳鳴りを感じた30代女性の症例です。耳鼻科で突発性難聴と診断され、点滴治療により検査値は回復傾向にありました。しかし、「耳のつまり感」と「耳鳴り」だけが残存していました。首から肩にかけての特有の緊張に着目した鍼灸治療により、わずか3回の治療で耳鳴りが気にならなくなり、病院での聴力検査でも完治と診断されるまでに改善しました。
来院者
| 性別 / 年代 | 女性 / 30代 |
|---|---|
| 主な症状 | 左耳のつまり感、耳鳴り(プッシュホンのような音) |
| 診断名 | 突発性難聴 |
| 発症からの期間 | 1週間 |
| 聴力検査結果 | 点滴治療で値は回復傾向だが、つまり感と耳鳴りは残存 |
| 同時症状 | 肩こり |
症状と来院までの経緯
6月3日、朝起きると「左耳に水が入っている感じ」がしました。「高い音を聞くとプッシュホンのような音」が聞こえる耳鳴りがしていました。6月7日に耳鼻科を受診し、突発性難聴と診断。点滴(メチコバール・アデホスコーア)治療で検査値は回復しつつありました。

しかし、耳のつまり感と耳鳴りは変わりない状態が続いていました。患者さんからは「耳の左右で電話の音の高さが違って聞こえる。エアコンの音みたいな音を聞くと砂嵐のような音に聞こえる。高い音を聞くとピーッという音がする」と、様々な聴覚異常の訴えがありました。仕事の同僚に早く治した方が良いと言われ、ネットで当院を見つけて来院されました。
施術と経過
首から肩にかけての筋肉に、突発性難聴特有の緊張がはっきり見られました。これが耳の症状の直接的な原因と判断し、手の甲にあるツボとスネにあるツボに鍼をして、この緊張を緩めました。
2日後に来院された際、患者さんから「耳鳴りが楽になり、耳の詰まりがとれてきている」とのご報告がありました。同様の治療を行いました。初診から6日後の3診目には、「耳鳴りが気にならなくなり、病院での聴力検査でも左右同じ値になり完治と診断された」とのことでした。病院の治療で回復傾向にあったものの、取りきれていなかった残存症状が、短期間で改善に至った症例です。
使用した主なツボ
光明(こうめい)、中渚(ちゅうしょ)
担当鍼灸師の考察
病院の治療で回復傾向にあったものの、もう一つ取りきれていなかった症例です。発症から一週間という好条件で施術できたため、回復が早かったと考えられます。当院の鍼灸治療は、不必要な緊張をとることのみを目的にしているため、病院の薬物療法と鍼灸治療の組み合わせにより、より迅速な改善が期待できます。
特に、聴力の数値は回復していても、患者さんが「つまり感」や「耳鳴り」を強く感じている場合は、医学的な回復と身体感覚の回復にズレが生じていることがあります。そのような場合に、鍼灸で身体の緊張を取り除くことで、両者のギャップを埋めることができるのです。
同じような症状でお悩みの方へ
聴力検査の数値では正常に戻っていても、「耳鳴り」や「耳のつまり感」が残存することがあります。医学的には「治癒」と判定されても、患者さんの体感では不快な症状が続いているという状況です。そのような場合でも、首や肩の緊張を鍼灸で緩めることで、残存症状を改善できることがあります。医師から「これ以上の改善は難しい」と言われても、身体の不調が続く場合は、諦めずに鍼灸治療をご検討ください。
※ 個人の症例であり、効果効能を保証するものではありません。症状や回復には個人差があります。


