【症例12】低音性感音性難聴・耳鳴り
3週間前から左耳の中に水が入ったような感覚と耳鳴りを感じていた50代男性の症例です。耳鼻科で低音性感音性難聴と診断されたものの、処方された複数の薬も効かず改善が見られない状況で来院されました。肩甲骨周辺の強い緊張が原因と考え、関連するツボを中心に施術を行うことで、わずか数回の治療で聴力の回復が見られました。
来院者
| 性別 / 年代 | 男性 / 50代 |
|---|---|
| 主な症状 | 左耳の低音聴力低下、水中にいるような耳鳴り |
| 診断名 | 低音性感音性難聴 |
| 発症からの期間 | 3週間 |
| 来院時の状況 | 複数の薬を服用していたが改善なし |
| 治療概要 | 肩甲骨周辺の緊張を中心に緩和 |
症状と来院までの経緯
3週間前に「左耳の中に水が入ったような感覚」がしたため、耳鼻科を受診。低音性感音性難聴と診断されました。プレドニン、アデホスコーア、メチコバール、ファモチジンなど複数の薬を処方されましたが、服用しても回復する気配がなく、「こんなに薬が効かない人は珍しい」と医師にも言われるほどの難治性のケースでした。

主な症状として、耳には「水中にいるような耳鳴り」が継続していました。同時に肩こりを感じており、「肩甲骨のところを押すと耳に響く」という特徴的な訴えがありました。
施術と経過
来院時に肩甲骨の所を押すと耳に響くとのことだったため、肩甲骨周辺の緊張が耳の血流に大きく影響していると判断しました。スネにあるツボに鍼をすると、肩甲骨への圧迫刺激が響かなくなり、耳周囲の緊張が緩み始めました。

首にも強い緊張が見られたため、足のツボに鍼をして首の緊張を緩めました。同じ方針で施術を続けたところ、2診目で聴力の回復が見られました。その後の検査でも数値が改善していき、通院を重ねるごとに聴力の数値が上昇していきました。
使用した主なツボ
懸鐘(けんしょう)、大鐘(だいしょう)
担当鍼灸師の考察
低音性感音性難聴の場合、薬を服用して2週間変化がないと、医学的には回復の可能性はほぼないとされています。しかし、鍼灸治療では3ヶ月以内であれば改善の可能性があります。今回のように発症後3週間経っていても、薬では改善しないケースであっても、原因となっている肩甲骨周辺や首の緊張を適切に緩めることで、聴力の回復が期待できることがこの症例で示されました。
肩甲骨周辺の筋肉の緊張は耳周囲の血流を大きく妨げます。肩こりが強い人や、肩甲骨周辺に筋肉の硬さを感じる人は、耳の不調が起きやすい傾向があります。耳の症状でお悩みの方は、単に耳だけでなく、首や肩、肩甲骨周辺の状態も大きく関わっていることを認識していただきたいと思います。
同じような症状でお悩みの方へ
低音性感音性難聴は医学的には難治性とされ、薬による治療で改善しないケースが多くあります。しかし、肩甲骨周辺や首の筋肉の緊張が原因となっていることが少なくありません。身体の構造的な問題を鍼灸で解決することで、医学的には改善の見込みが薄いとされた症状であっても、回復の可能性があります。
※ 個人の症例であり、効果効能を保証するものではありません。症状や回復には個人差があります。


