【症例30】2ヶ月以上改善しなかった右の突発性難聴(60代男性)
病院で「突発性難聴」と診断され、2週間の服薬と経過観察を行ったものの聞こえは戻らず、治療が打ち切られてしまった60代男性の改善症例です。発症から2ヶ月以上が経過し「もう治らないのではないか」と一度は諦めかけていた状態から、鍼灸で右耳の聞こえを取り戻した経過をご紹介します。「発症してから時間が経ってしまった」「病院で治療が終わったと言われた」という方にこそ読んでいただきたい事例です。

来院者
| 性別 / 年代 | 男性 / 60代 |
|---|---|
| 主な症状 | 右耳の聴力低下(右から話しかけられると聞こえにくい)、耳鳴り、右耳のこもり感 |
| 診断名 | 突発性難聴(右耳) |
| 通院期間 | 約4ヶ月 |
| 通院回数 | 計20回(週2回 → 3週に1回へ調整) |
来院までの経緯:「もう治らない」と諦めかけていた
突発性難聴を発症してから、すでに2ヶ月以上が経過していました。症状が出てすぐに病院を受診されましたが、2週間ほど薬を服用して経過を観察しても変化はなく、病院での治療は終了。「これ以上できることはない」と言われ、一度は回復を諦めかけていたそうです。
それでも「病院以外に何か方法はないか」と探し続けるなかで当院を見つけ、来院されました。来院時は、右側から話しかけられると聞こえにくい・右耳がこもって聞こえる・静かな場所で耳鳴りがする、といった症状が残っていました。
施術と経過:耳と関係する首肩・足の緊張を緩める
1〜6診目:右の首肩こりと、その土台となる臀部・ふくらはぎへ
まず、耳の症状がある右側の首肩こりを集中的に緩めていきました。肩の後ろのこりは、実はふくらはぎや臀部(おしり)の筋肉と連動しています。この方はデスクワークに加え、趣味で自転車に乗られるため、臀部とふくらはぎに強い緊張がありました。ここをしっかり緩めていくと、気になっていた肩こりが感じられなくなっていきました。さらに、「以前は聞こえなかった高い女性の声が聞こえるようになった」という、耳の変化も現れ始めました。
7〜8診目:会話の聞き取りが改善
「リモート会議でイヤホンをすれば、男性の声も何を言っているかまで聞き取れる」とのお話があり、聞こえの改善が定着してきました。肩こりも良い状態を維持できていました。
8診目以降:肩甲骨のこりへアプローチ
経過とともに肩甲骨まわりのこりが目立つようになったため、引き続き臀部や足のツボを使って緩めていきました。身体の状態が安定してきたところで、通院間隔を週1回から3週に1回へと徐々に延ばし、良い状態が保てるかを確認していきました。
20診目:聞こえと身体の状態が安定し、一旦終了
耳の聞こえと身体の状態をどちらも安定させることができたため、20診目で一旦施術を終了しました。
使用した主なツボ
築賓(ちくひん)、秩辺(ちっぺん)、漏谷(ろうこく)
担当鍼灸師の考察:時間が経っても、身体を整えれば変化は起こる
この方は、発症後すぐに病院で薬による治療を受けたものの、耳の症状はほとんど変わりませんでした。しかし身体を細かく診ていくと、耳の症状と関係の深い箇所がいくつも凝り固まっていたのです。特に、普段からよく使うふくらはぎと、肩甲骨の上部に強いこりが見られました。
この部分を緩めていくと耳の聞こえに変化が現れたため、普段のセルフケアとして、ご自宅でもふくらはぎをさすっていただくようお願いしました。鍼に通う前と比べて「身体が柔らかくなった」「運動後の疲れも減った」と実感され、ご自分の身体が緩んでいる状態を、ご本人が分かるようになっていきました。
突発性難聴の背景には、慢性的な首肩こりや顎まわりの緊張が関係していることが少なくありません。身体の緊張が抜けた状態を自分で感じ取れるようになると、耳の症状はもちろん、身体が楽な状態も長く維持していけるようになります。
「発症から時間が経ってしまった」「病院では治療が終わったと言われた」――そんな場合でも、身体の状態を整えることで変化が起こることがあります。一人で諦めてしまう前に、ぜひ一度ご相談ください。
同じような症状でお悩みの方へ
突発性難聴は「発症から治療開始までの早さ」が回復の鍵と言われます。一方で、今回のように発症から時間が経っていても、身体の緊張を整えることで聞こえに変化が現れるケースもあります。
「病院で治療が終わったと言われた」「もう治らないと諦めている」という方も、お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
※ 個人の症例であり、効果効能を保証するものではありません。症状や回復には個人差があります。


